コーポレートサイトの発注を行う際、具体的に自社が欲しているものを言語化して、社内外に伝える必要があります。
そこで今回は、コーポレートサイトの目的や役割、構成要素、他サイトとの違いを紹介します。自社にとって、次のコーポレートサイト制作は何が必要なのかチェックしてみてください。
コーポレートサイトは「会社の名刺」となるサイトです。ここでは、具体的なサイトの目的と役割を紹介します。
CLANEでは、コーポレートサイトの目的を「企業の存在意義を伝え、ステークホルダーとの信頼を構築すること」をしています。
企業の存在意義とは、企業の軸となる考え方や志です。企業理念や、ビジョン、社是などがこれに当たります。
なぜ企業の存在意義を語る必要があるかというと、信頼を築くことができるからです。近年、消費者や求職者は、物質的な価値よりも精神的な価値が高くなっています。
「何を買うか?」ではなく、「誰から買うか?」。
企業・商品・サービスの表面的な部分だけではなく、様々な情報を取得します。そのストーリー、口コミ、SNSのフォロワーなどを考慮に入れて日々の選択を行います。
例えばAppleのPCやスマホを購入する方のうち、モノづくりの考え方や、企業ストーリーが好きな方は多いでしょう。同じスペックで、名前の聞いたことのないブランドなら、少し高くてもApple製品の方が良い。と考える方も一定数いますよね。
この「信頼される」には、存在意義を語ることが有効だとされています。
なぜコーポレートサイトが人材を集める媒体として適しているのでしょうか。
2つの理由があります。1つは採用活動において、与えられる情報の多さ・自由度が高いからです。
求人媒体であれば、条件と多少のテキストしか掲載できません。しかし自社の価値観や存在意義を伝えは抽象的なもののため、より視覚的な写真や、図解、動画といったものを組み合わせる方が効果的です。
2つ目の理由としては、WEBサイトの集客力の高さにあります。
上記のような良質なコンテンツを増やすにつれて、サイトは検索エンジンで上位表示されたり、SNSシェアされやすくなります。
1つ目の理由のように、会社の価値観を主としたコンテンツであれば、必然的に認知するユーザーも潜在的に自社に近い層にリーチできます。これにより求人媒体を用いなくても、より自社の価値観に合う潜在的な人材を集客してくれます。
サービス・商品における集客の中でも、ブランディングに貢献します。
自社の存在意義や、価値観をサイトを通じて説明することで、共感、ひいては信頼を構築していきます。
ブランディングは、この独自の付加価値を作成をし、競合他社ではなく自社サービスを選んでくれる理由になります。
コーポレートサイトの目的は、「企業の存在意義を伝え、ステークホルダーとの信頼を構築すること」でした。
サイトの役割は、この「目的達成の課題」に対する「解決策」でなければなりません。
企画、デザイン、機能まで、全てが目的に沿ったコーポレートサイトであることが大切です。
この目的に沿ったものづくりに関しては、具体的に下記に書きましたのでご覧ください。
コーポレートサイトは、どんなページが必要なのでしょうか。 一般的に制作することが多い、サイトの構成要素を10個紹介します。
出典:株式会社丸山運送
コーポレートサイトには、企業の名刺の代わりをするサイトです。訪問したユーザーに会社を紹介するために会社概要が必要です。そこには、企業の情報を正確に掲載し自社が、どんな会社かを紹介します。
具体的には、
上記で挙げた内容以外だけでなく、電話番号や事業内容など、その企業にとって必要な情報を掲載します。会社概要は、情報が多くなりやすく、表などでまとめると整理できて、分かりやすくなります。
自社はこうあるべきという根本的な考えの企業理念を、コーポレートサイトに掲載します。会社の中心的な考えを社内外に共有できます。
企業理念を明文化しておくと、社員全員が同じ方向を向き、一体になって仕事に取り組めます。他には、自社に共感するユーザーを確保しやすくなります。
出典:株式会社扇町運送
コーポレートサイトには、自社商品やサービスをユーザーに紹介する役割があります。ネット上で、自社商品やサービスの紹介を行えば、多くの人の目に届きます。サイト訪問者に対して、自社の商品やサービスを紹介できます。
具体的には、自社商品やサービスの魅力的な写真やテキストを掲載します。また強みやこだわりなどを加えても良いです。訪問者がサービスを使うかどうかの検討をする上で必要な情報を掲載します。
自社の具体的な実績やど導入事例を入れます。ユーザーが実際の商品を使用するイメージがつきやすく、興味を持ちやすくなります。
また、ユーザーが同業他社と比較する際に役に立つ情報です。その企業がどんなものを制作しているかがわかりやすいです。
出典:株式会社岡田商運
企業の情報を発信する場として、お知らせ/ニュースリリースを掲載します。コーポレートサイトの更新頻度は、低いためお知らせの項目を設けます。
お知らせでは、企業の最新情報や採用情報などリアルタイムな情報を発信し、月に1回更新すると良いでしょう。たまたま訪問したサイトのお知らせページを見たら5年の情報から更新がなければ、ユーザーはこのサイトは更新されないと思い、再訪しません。
問い合わせフォームは、会社が顧客や取引先などのステークホルダーとのコミュニケーションに必要です。サイトを見て、自社に興味を持ったユーザーが手軽に連絡を送れます。
具体的には、電話番号の掲載だけでなく、各ページに問い合わせボタンを設置し、コンテンツに興味を持ったユーザがすぐに問い合わせが可能になります。
個人情報保護方針は、プライバシーポリシーとも呼ばれ、お問合せフォームを設置する際は必要になります。お問合せフォームで、ユーザーの電話番号や、メールアドレスなどの個人情報が送られるため、その取り扱いに関して明文化します。
出典:株式会社河内長野貨物運送
コーポレートサイトは、企業のあらゆるステークホルダーに向けて制作されます。そのため多くに情報を掲載する必要があり、ページ数が多くなります。結果としてユーザーの求める情報にいきにくくなるため、サイトマップが必要です。
サイトマップは、コーポレートサイトに掲載されている情報がどこにどれだけあるかを示したものです。
求職者は、会社にエントリーする前にコーポレートサイトに訪れて、会社の雰囲気や社風を確認することがあります。
自社の社風や社内の雰囲気が伝わる写真を掲載すれば、入社後のミスマッチを防ぎ、自社の望む社員を確保しやすいです。
コーポレートサイトに訪問したユーザーの疑問を解消するためによくある質問を掲載します。
頻繁に顧客からくる質問をよくある質問としてまとめます。今後も同じような質問をされる可能性が高く、そこに対応する時間を短縮できます。質問に関する回答や商品・サービスに関する説明を掲載すれば、ユーザーの疑問を解消できます。
コーポレートサイトはなんとなく理解したけど、他のサイトとの違いがわからない方もいらっしゃるかと思います。
そのためコーポレートサイト以外の役割の異なるサイトと比較することで、コーポレートサイトの役割を別角度からチェックしてみましょう。
出典:叡智AIassist
サービスサイトのターゲットは、自社商品やサービスを購入する可能性のある見込み顧客と、リピーターになる可能性のある既存顧客です。
そのターゲットに自社商品やサービスを知ってもらったり、自社商品やサービスが課題解決に役立つことを理解してもらうようなコンテンツで、お問い合わせにつなげるのがサービスサイトの役割です。
ここでは簡単な違いを扱いますが、もう少し気になる方は下記の解説記事をご覧ください。
サービスサイトは、自社商品やサービスに特化したコンテンツを掲載します。構成要素としては以下の通りです。
ユーザの抱える課題を解決できることを理解してもらったり、商品やサービスのメリットを伝えるコンテンツを中心に掲載し、ユーザーの興味関心に繋げます。
出典:株式会社サントリー
プロモーションサイトは、自社が推している商品やサービスを、ユーザーに購入してもらうために、商品やサービスをアピールする役割を持っています。
自社商品やサービスの購買意欲を促進するために、商品やサービスについての理解を深め、興味関心を抱かせるようにアピールする役割をプロモーションサイトは持っています。
プロモーションサイトは、一つの商品やサービスを徹底的に訴求するようなコンテンツを掲載します。構成要素としては以下の通りです。
他には、ユーザーの興味を惹くような遊び心のあるデザインがおおおいです。
出典:株式会社日本百貨店
ECサイトは、E-コマースとも呼ばれ、ネット上で自社商品やサービスの購入を促すネット上の店舗の役割を持っています。
ECサイトは、商品やサービスの購入を検討している顧客を対象に、目当ての商品に辿り着きやすいサイトする必要があります。構成要素としては以下の通りです。
サイト内検索を設置すれば、ユーザーの目当ての商品をすぐに探せます。また、ユーザーが購入した商品に関連するものを「おすすめ」として紹介すれば、興味を持って商品を購入する可能性があります。
ここではコーポレートサイトを制作会社に依頼する際のポイントを紹介します。
自社コーポレートサイトを制作会社に依頼する際は、サイト制作にかける予算を明確にしておきます。予算が決まっていないと制作会社はどんなサイトを提案すればいいかわかりません。
サイトはものによって金額が大きく異なります。具体的には、サイトを構成するページ数やサイトに付く機能などで費用は変わります。
自社が予算を「100万円まで」のように明確にし伝えれば、制作会社は、その予算に合わせた最善策を提案します。
自社コーポレートサイトが、誰に向けて発信するのかを決めます。ターゲットを決めれば、その人物に最適な情報、デザインを提案できます。
例えば、「20代男性」と「50代男性」では、好むデザインは異なります。また男性と女性でも好むデザインや欲しい情報は変わります。このように、年齢や性別によって制作するべきサイトが決まります。
サイトに訪れてほしいターゲットを「20代男性」のように決めて制作会社に伝えれば、そのターゲットに訴求するデザインを提案しやすくなり、効果の出るコーポレートサイトを制作できます。
自社コーポレートサイトに欲しい機能とどんなデザインにしたいかをまとめます。スムーズにサイト制作が進行でき、後々のトラブルも回避できます。
例えば、サイトに欲しい機能やデザインをまとめておかないと、自社サイトのデザイン制作中に、「やっぱりSNSボタンが欲しい」となるかもしれません。その場合、修正する必要が出てきて、納期が延び、追加費用が発生することもあります。
自社コーポレートサイトに、「カレンダー機能」など、どんな機能が欲しいのか、どんなデザインにしたいのか、をまとめて制作会社に提示すれば、自社の望む以上のサイト制作を行います。
いかがでしょうか。今回はコーポレートサイトはどんなものかを解説しました。コーポレートサイトと他サイトの違いや、コーポレートサイトの構成要素を理解できたかと思います。
今回の記事を、自社のより良いコーポレートサイト制作に役立ててください。
この記事の後によく読まれている記事