コーポレートサイトの運営を行っても、集客につながらない!と仰るお客さまのブログの多くは、KPIが正しく設定できていない事が多いです。KPIを正しく設定することで、目的の状態に
そこで今回は、サイト運営におけるKPIを設定するメリットや設定方法、KPIの具体的例を紹介します。またKPIを測るためのツールも紹介します。
まずそもそも「KPI」と「KGI」の定義を確認していきましょう。
今回は、コーポレートサイトにおけるKPIとKGIの設定ではありますが、まずは一般論から振り返るとより明確な設定ができるようになるかと思います。
まずは、解説します。
KPIは、「Key Performance Indicator」の頭文字で、「重要業績評価指標」とも呼ばれています。サイトの最終的な目標を達成するための、中間目標を意味します。
例えばサイトの最終的な目標が求人募集である場合、KPIでは、これを達成するための中間目標を設定する必要があります。下記のような指標がKPIの設定例です。
コーポレートサイトの目的によって設定すべきKPIは変わるので、目的を達成するためにどんな数値を追えばいいかを考えて、設定する必要があります。
KGIは、「Key Goal Indicator」の頭文字で、「重要目標達成指標」とも呼ばれています。サイトが最終的に達成したい目標を意味し、数値で確認できる必要があります。
例えばコーポレートサイトの場合、下記のようなものが例にが上がります。
サイトのトラフィック数や、SNSのエンゲージメント数は、直接的な目的じゃなくない?と思われる方も少なくありません。しかしこれは「目的」によって大きく変わります。
例えば「コーポレートブランディング」等は、数値で測りにくいため、「サイトのトラフィック数」「SNSのエンゲージメント数」などをKGIとすることも考えられます。
逆に、求人数やお問合せ数、販売数や売上などは、直接的に数値で確認が可能です。
コーポレートサイトでKPIを設定するメリットは以下の通りです。
それぞれ解説します。
コーポレートサイトのKPI設定は、サイト運営の行動指針を明確にします。KPIを達成するために何をすればいいかを考えて行動するためです。
例えばコーポレートサイトのKPIが、「1記事あたり100PV/月」だとすると、どんなアクションを行えばよいでしょうか。
そんなのKPIがなくてもやるよ!という声が聞こえてきますが、、、(笑)
個人的には、KPIを通じてアクションの「量や質」がハッキリさせることが重要だと感じてます。
月間100PVであれば、最初からキーワードボリュームが100程度だと難しいですよね。最低でも、100以上。現実的には300以上〜ないと難しいのではないでしょうか。
逆に言えば300程度でも良いと考えることもできます。ビックワードは、競合も強く高品質な記事が求められます。
このように単にKPIを作って形骸化させるのではなく、アクションの「量や質」まで落とし込むと、KPIが行動指針として効いてきます。
コーポレートサイトのKPI設定は、データの客観的な把握につながります。データを集計し、KPIで設定した数値との差を可視化できるためです。
KPIを設定せずに記事を書き続けた場合、今の結果が何をもって良いのか?悪いのか?よくわからないですよね。
PV数が高く記事が読まれていたとしても、平均ページの滞在時間が27秒の場合はいかがでしょうか。上記はあくまで一例ですが、人によって良い、悪いのか判断が分かれそうです。
何がどんな推移をすれば”良い”ということを前もって決める行為です。
KGI | 商品の購入数:2000個/月 |
KPI① | ページのPV数:各ページ 月間100PV |
KPI② | ページの滞在時間:平均1分30秒以上 |
前述のシチュエーションですが、上記のようなKPIの元、ブログが運営されていればいかがでしょうか。
KPI①はクリアしており、KPI②が未達。誰の目にもわかりますよね。KPIを通じて、時間が経って結果が出てからも主観ではなく、客観的な指標として議論をする事ができます。
KPIを設定し、データを客観的に把握し、軌道修正しながら運営を行うことで日々の業務も効率化が図れます。
コーポレートサイトでKPIを設定するデメリットもあります。
KPIに忠実にコンテンツ作成を行うと、短期的な成果を求めるコンテンツになり、類似のコンテンツばかりになってしまうことも多いです。
他の競合からはまだ発信されてないけど、ユーザーには一定受け入れられる可能性がある「面白い」と言われるような企画が少なくなってしまいます。
KPIが「サイトのPV数」の場合を考えてみます。この場合、SEOに特化したコンテンツを制作する必要があります。そのため、いつの間にか「過去のSEO」にとって良いコンテンツが出来上がります。
しかし「今後、SEO(ユーザー)に好まれる」とって良いコンテンツかというと、過去をベースにしているため尖りがなく、長期的にユーザーに好かれるような企画は生み出しづらいです。
このマンネリ化とも言える現象を打破するには、KPIに囚われないようなオープンアイデアの企画を考える日を作ると良いでしょう。
こうした挑戦は毎日投稿の方であれば、1,2週間に1回程度くらいの頻度で行うのがオススメです。ユーザーから見ても、心地よく見られるレベルでバランスが良いかもしれません。
KPIの意味やメリットが理解できました。最後に、「KGI・KPI」を実際に設定していきます。
下記は例です。
KGIを設定します。コーポレートサイトのの目的によって変わるため、自身のサイトで何を達成したいかで設定すると良いでしょう。
今回は「お問い合わせ数」を前提に進めていきます。例えばCLANEのブログでは当初、「月1件のお問い合わせ」をKGIにしていました。
忘れがちですが「期間」も入れると効果的なKGIになります。筋トレでも1年で100回の腹筋なのか、1日で100回なのかで意味が全然違いますよね。
実際に作成したらこれを元に、KPI達を作っていきましょう。
KPIを作ります、一般的には1つでも複数でも良いです。
今回はコーポレートサイトなので、KGIの着地点までが少々複雑です。
検索エンジンからの流入でユーザーが来たと考えてみましょう。
こんな事が日常茶飯な中で、中間目標であるKPIを設定するのなんて無理だ!と頭を悩ませるかもしれません。そのため大切な指標を3つお伝えします。
ここからは、なぜこれらの指標が中間目標として適切かを伝えます。
まずPV数に関してです。ページビュー数では、どれだけ見られているのか?の指標として機能します。見られた数なのでわかりやすいですよね。なお例の状態だと、PV数は3になります。
次に、「サイトの回遊率」を設定します。回遊率は、あなたのサイトに、ユーザーが1度のサイトへの訪問で何ページ訪れたかを表す数値です。
これにより、訪問したユーザーの興味度を測定できます。一般的には、回遊率が高い方が良いとされいます。
回遊率は、「1回の訪問あたりのPV数(PV数/1訪問)」で計算します。
このユーザーは、1回ページに訪問してくれて3ページを回りました。この場合、回遊率は3.0になります。
最後に、コンバージョン率です。大きくわけて2つの解釈があります。
前者は、純粋な「お問い合わせページ(LP)」の精度を上げるのに有効なデータと言えます。
後者は、流入するコンテンツが制約にどれだけ紐づいてるのかをみる事ができます。この指標に関しては、低いと一概にダメということではありません。低くても流入・回遊するユーザーを増えれば結果として、間接的に制約に貢献することもあるからです。
そのため、「全ページを平均して、お問い合わせページに流れる割合」のようにKPIを決めると良いかもしれません。
自社コーポレートサイトのKPIを設定したら、数値を計測する必要があります。ここでは設定したKPIの数値を客観的に観測するためのツールを紹介します。
それぞれについて解説します。
Googleアナリティクスは、Googleが無料で提供するサイトに訪問するユーザーを分析するツールです。
具体的には、ユーザーがどこから、自社コーポレートサイトに来たか、どのページを閲覧したか、どのページで離脱したかなど、サイト内でのユーザーの行動を数値として確認できます。
同ツールを使用すれば、KPIとして設定した離脱率や、コンバージョン数、などの数値を追って、具体的な施策立案が可能になります。
Googleサーチコンソールは、Googleが無料で提供するサイトに関する分析をするツールです。
具体的には、ページごとのpv数、どんな検索キーワードでアクセスしたか、記事の掲載順位などのサイトに関する数値を確認できます。
同ツールを使用すれば、KPIとして設定した記事の掲載順位やpv数の数値を確認して、具体的な次の施策を考えるのに役立ちます。
今回はコーポレートサイトの正しいKPIの設定の仕方を紹介しました。KPIを設定すれば、客観的に数値を観測し、具体的な施策の立案が可能になります。
まず自社コーポレートサイトのKGIは何かから考えて、それを達せするためのKPIを設定するようにしましょう。ぜひ自社コーポレートサイトでKPIを設定して、データをもとに施策を組み、成果の出る運用を行なってください。
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