不動産関連企業でのコーポレートサイト制作における流れや、制作業者へ依頼する際のポイントを紹介します。
今回の紹介する内容を元に、会社の魅力を引き出せるサイトを制作してみてください。
今回の記事は、不動産関連企業様がコーポレートサイトを作るということを想定して話を進めていきます。
コーポレートサイトを制作するには、大きく分けて2通りのやり方があります。
それぞれ解説します。
自社で制作する場合、いくつか方法があります。
前者は、デザインの知識やHTMLやCSSといったWEB制作に関する専門的な知識が必要になります。専門的な知識を持った人物が社内にいない場合、後者の方法のようにテンプレートなどを使って制作ケースもあります。
コーポレートサイトへ割ける時間・金銭的コストが限られてる場合は、後者の手段がおすすめです。テンプレートで自社で制作すれば10万円以下で収まります。
WordPressのテンプレートでコーポレートサイト制作するケースを解説した記事があるため、もし自社で制作する際は参考にしてください。
制作会社にコーポレートサイト制作を依頼する場合、ざっくり以下の流れで進みます。
制作会社に依頼する際は、前もって不動産会社側でコーポレートサイト制作に必要な情報をまとめておきましょう。
具体的には、下記の通りです。
コーポレートサイトのターゲットを決めます。効果的なデザインはターゲットに応じて異なるため、これが決まればターゲットに訴求した提案できます。
同じ不動産業界でも、インスタグラムに集客があって20代女性へのサービスに特化している企業や、ファミリー向け戸建て住宅の売買に強みがある企業様の場合、エンド顧客によって、気にするポイントや好みのデザインは大きく異なります。
事前に作った自社が考えるエンド顧客のターゲットを渡し、制作会社と自社のズレを防ぐことで、自社の目的に沿ったサイト制作を依頼できます。
予算は必ず決めましょう。予算とクオリティの関係性を知ることができるからです。
「まずは、費用感を知りたい!」という気持ちは理解できます。
しかし、サイト制作において「数×品質」で工数を出している関係上、予算を決めたほうが、予算と制作物の品質の関係性をよく見ることができます。
意外と忘れがちなのは、「品質」です。実は制作会社では、デザイナーの1人当たりの稼働の単価が決まっており、予算感によって異なるデザイナーを起用します。
例えば、大手の三井不動産様の場合、TOPページにモデルを起用しています(記事執筆時現在)。「単にTOPページを作る」というものではなく、モデルさんをキャスティングし、自社にとって効果的なデザインに落とし込むのは技量がいることです。
予め予算を提示しておけば、その予算に対してどのくらいまでの品質を出せる会社で、さらに予算を積むとどのくらいのクオリティを出せるのか、イメージがつきます。
ページや機能を絞ってデザインにこだわる、予算内で最善を尽くすにはどうすれば良いか?という相談がしやすくなるのもいいですね。
予めサイトにほしい機能やページをまとめてみましょう。
サイトイメージのズレをなくし、最終的な完成品が自社のイメージするサイトデザインに近いものを提案してくれます。
例えば不動産系のコーポレートサイトでは、下記のようなページを作成することが多いです。
どんなページか?解説していきます。
不動産サイトでは必ず、担当の営業マンやスタッフと相談しながら決めます。これは消費者側も理解している事実です。
対面ではなく、ネットの場合は、顔が見えません。そのため、会社にはどんなスタッフが在籍するのか、スタッフを紹介することで、安心してお問合せができます。
不動産系コーポレートサイトのスタッフ紹介には、
などの詳細を掲載するとどんな方かイメージが付きやすくなります。
サイトに訪問するユーザーは、物件や求人情報を見たくてき訪れます。その後のアクションにつながるように、お問い合わせを設けましょう。
例えば、不動産のコーポレートサイトを見て、求人にエントリーしたい人や、物件の詳細情報を知りたい人が、お問い合わせフォームやお問い合わせボタンあれば、気軽に連絡を取れます。
不動産系コーポレートサイトに訪れるユーザーに次の行動を促すためにお問い合わせを設置します。
自社物件等を取り扱っている場合は、コーポレートサイトにも情報を掲載する事もあります。
単にユーザーに対する購入を目的するのではなく、まとめサイト等では見つからない自社物件やローカルな情報などを持っており、独自性があるということアピールすることができます。
情報の差別化がスピードや価格以外に差別化しづらい不動産業界では、こうした工夫は有効であると考えられます。
物件情報は具体的に下記のような項目を載せることが一般的です。
求職者が、その会社に入るかどうかを判断する材料になります。
求人情報に掲載する情報としては、応募者が働くイメージができるようなコンテンツを揃えましょう。
単に条件面だけではなく、
等の情報を掲載することで、具体的なイメージが湧き、入社後のミスマッチを防げます。
どんな機能が必要か、デザインにするべきかわからなかったり、言語化が難しいことがあるかと思います。そんな時は、参考サイトを調べてみるのがオススメです。
他サイトを参考に、自社サイトのイメージを固められます。
ここでは、不動産系コーポレートサイトを紹介しているギャラリーサイトと参考サイトを紹介します。
ただデザインのレベルとしては、少し高いので数十万円〜百万円規模のサイトであれば、もう一段落としても良いかと思います。
https://muuuuu.org/category/industry/building
MUUUUU.ORGは、2000以上のコーポレートサイトが集まる、ギャラリーサイトです。その中でも不動産系のコーポレートサイトは235サイトあります。
多岐にわたるデザインのサイトが集まっており、自社がどんなサイトにしたいかイメージがわかない場合に、同業他社がどんなサイトを制作しているかを確認できます。
https://sankoudesign.com/category/architecture-construction-realestate-home-garden/
SANKOU!は、WEBサイト制作の参考になる国内のデザインが良いサイトを集めているギャラリーサイトです。スマホやタブレットでの見え方も確認できます。
更新頻度が高く、月に3つほどのサイトを掲載しています。そのため、流行りのデザインを確認しやすいです。建築・建設・不動産・家・庭のカテゴリーから自社好みのサイトを探せます。
https://bm.s5-style.com/?category=65&andor=category__in
S5-Sty!eは、600サイト以上のコーポレートサイトが集まるギャラリーサイトです。デザインの参考になるハイクオリティなサイトが集まります。
複数のフィルターをかけて、自社がイメージするサイトを検索できる特徴をもっており、どんなサイトデザインにしたいかが明確な場合におすすめです。
R65不動産は、株式会社R65が運営する、65歳からの物件探し専門の不動産情報サイトです。高齢者・シニア向けの賃貸マンション・賃貸アパートを取り扱っています。
ファーストビューでは、「定年後の暮らしを豊かに。」のキャッチコピーと共に、高齢者の写真を掲載して、ターゲットがはっきりしたサイトです。また検索条件の「二人入居可」や「ペット可」などのアイコンが大きく、ユーザーの利便性を考えられていると感じます。
このサイトの主なコンテンツは
https://www.realtokyoestate.co.jp/
東京R不動産は、新しい視点で、不動産物件を発見し紹介しています。独自の視点の文章と写真で物件の魅力を発見できるサイトです。「倉庫っぽい」や「やりすぎ!」など独特な特徴ごとに検索し、好みの物件を探しやすくいです。
それぞれの物件情報には「これぞリノベの醍醐味よ」や「未来の洞窟、最上階にあり」などの遊び心を感じ、ユーザーの目を引くタイトルになっており、思わず、クリックしたくなります。
主なコンテンツは
東亜不動産は、地域密着型で住まい探しをサポートしています。ファーストビューで、サイトに掲載している情報を一覧で見せて、サイトに訪問する人がほしい情報に行き付きやすい仕様になっています。
またこのサイトは採用情報に重きを置いており、社内の雰囲気が伝わる写真や先輩社員の声、求める人物像などを掲載しています。その会社で働くイメージが持ちやすく、会社との相性がいい人材の確保に役立っているでしょう。
主なコンテンツは
コーポレートサイト制作会社は、数多く存在します。その中から自社サイトの制作依頼を出す会社を不動産会社側で、おおむねでどんなサイトを制作したいかが決まれば、コーポレートサイト制作を依頼する業者の選定を行います。
コーポレートサイト制作を依頼する業者の選定をするポイントは以下の通りです。
それぞれ紹介します。
制作会社を選ぶ際は、複数社からの見積もりを取りましょう。自社コーポレートサイトの制作費用の適正金額を比較できます。
制作会社は、細かい料金表を公開していない企業も多くあり、自社の制作したいサイトがどれくらいのコストがかかるかわかりません。そこで、3社程度から見積もりを取れば、比較検討して、依頼を出せます。
コーポレートサイト制作会社を選ぶ際は、同業種のコーポレーサイト制作の実績があるかを聞きましょう。自社の要望を聞き入れてもらいやすく、培ったノウハウで、自社サイトデザインの最善策を提案します。
例えば、自社が求人用にコーポレートサイトを制作したいとします。同業種のサイト制作実績が豊富な制作会社なら、不動産のターゲットやサイトデザインなどの知識があり、スムーズに話が進みます。
同業種のコーポレートサイト制作の実績が豊富な制作会社に依頼を出せば、自社が望む以上のデザインを提案します。
株式会社CLANEは、東京都千代田区を拠点にして、年間100件以上のサイト制作を請け負うWEB制作会社です。ヒアリングを重視し、お客さまの本質的な課題を見つけ出し、目的に合った最適な提案、ユーザーの利便性を考えたサイト制作を得意としています。
また、サイト制作などのクリエイティブのだけでなく、SEOやMEOといったWEBマーケティングの仮説立案から施策実行までを一気通貫でサポートしています。
最後に不動産系に関わらず、一般的なコーポレートサイトの制作工程を紹介します。
具体的には、以下の通りです。
それぞれ解説します。
多くの場合、お問合せ後は打ち合わせからスタートします。具体的には、制作会社のディレクターとヒアリングを行い、希望のサイトの要件やイメージを固めていきます。
サイトのデザイン、機能、ページ数などサイト制作に関わる内容をヒアリングしてくれます。準備してきた情報があれば、この時点で共有すると良いでしょう。
制作会社の場合、不動産の業界知識を前提として話せる人は少ないです。
不安であれば、予め不動産関連のサイト実績を持ってきてもらうよう伝えても良いでしょう。
ヒアリングした内容をもとに、制作会社側が企画提案と見積を提示してくれます。
企画提案では、コーポレートサイトを使用するターゲットの情報を分析し、企業とエンドユーザーの双方を考慮した提案を行います。
ヒアリング時点では自分で言語化できていなかったものが、企画提案を通じて言語化してもらえたと感じる相手であれば、その企業のデザインは良い可能性が高いです。
特に不動産は、賃貸なのか、売買なのか、管理機能有するのか等で素人目からするとビジネスモデルが複雑に見えやすいです。
こうした複雑な印象を、デザインを通じてターゲットへシンプルに情報を伝えられるサイトだと良いですね。
打ち合わせでヒアリングした内容をもとに、不動産側とそのサイトを使用するエンドユーザー側の両者が得をするような言語化しにくいものを言葉で提案します。
制作会社側の企画提案と見積もりに納得し、不動産側から依頼を受けたらTOPページから制作します。
契約後の最初の提案はTOPページデザインです。なぜわざわざTOPデザインだけ行うのかというと、デザインの方向性のチェックのためです。
※ 予算が数百万円〜になる場合、提案時に最初からTOPデザインのみ提案してくれるケースが増えます
具体的には、文字の大きさ、トンマナ、デザインなどをみて、イメージに合っているかを確かめ、ズレていれば、修正します。
TOPデザインの提案時ではヒアリングや、過去のサイトを元にダミーコンテンツで制作をします。
そのためこのフェーズの前後から、本番デザインを制作するにあたり、不動産会社側で原稿や素材をご準備いただく事が多いです。
TOPページ・下層ページのコンテンツを準備する必要があります。予め用意しても良いでしょう。
最終的にデザインの確定を伝えます。
TOPページがサイト全体の方向性を決めるため、互いにきちんとコミュニケーションを取ってから次に進めましょう。
提案後に出てきたズレを修正し、デザインが固まったら、下層ページのデザイン制作に入ります。
今回は不動産業界の話を想定してるため、物件情報や求人情報、お問い合わせ等になるでしょうか。
下層ページのデザインも制作が終わり次第共有されるケースが多いです。ここでOKを出すと、あとはそのままアップロードまでいくことが多いです。
デザインが完成したら、コーディング/システム制作を行います。ここでは完成したサイトデザインをWEB上に流し込み、そのまま表示させ、システムが機能するように作業します。
今回は不動産系コーポレートサイト制作をする際の流れを紹介しました。どのようにコーポレートサイトが制作されるか分かれば、サイト制作へのハードルが下がったかと思います。
今回の記事を参考に、自社コーポレートサイトの目的、規模感、費用などをあらかじめ決めて制作会社に依頼すれば、自社のイメージするデザインのサイトを制作します。
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