事業再構築補助金を申請してから、実際に事業を行うイメージがなかなかわかない方に向けて、弊社にご相談いただきましたお客様に向けて申請から開発の着手まで行った事例を紹介したいと思います。
今回の案件は、CLANEが事業企画・申請からデザインやECサイト構築までさせていたいております。
事業再構築補助金とは、新規事業の展開、業態転換、事業・業種の転換など思い切った事業の再構築に意欲的な企業の挑戦を支援する補助金です。
新型コロナウイルス感染症の影響が長期化し、当面の需要・売り上げ回復が見込めない中、ポストコロナ・ウィズコロナ時代の日本経済の構造転換を促進するために行われています。
年間を通して複数回の応募機会があり、第2回が5月26日よりスタートしました。
詳細の情報は、ページからご覧ください。
実際に内装工事会社様のECサイトの立ち上げを行った際の流れ、サポート内容を公開します。
今回のお客様の背景を簡単に整理します。
本案件のお客様は、地方で創業100年以上行っている内装資材会社の子会社になります。
事業内容は、BtoBで内装資材の買い付けから工事までを請け負っている企業様でした。取引先様は、大手飲食店グループの内装や、宿泊施設がメインとのこと。
今回はその中でも、インテリア(カーテン)をメインにしたECサイトの制作をしたいとのことでした。
お問い合わせいただきましたお客様と新規事業に関して、お打ち合わせさせていただきました。
新規事業にあたるので、WEBの専門家の観点から(WEB制作やWEBアプリケーション、WEB広告運用など)ビジネスモデルの設計から集客施策までの大枠のイメージをすり合わせて行きます。
またこの時点で詳しく決まっていない場合でも大丈夫です、ヒアリングさせていただきWEBを使ったアイデアの提案も可能です。
今回の新規事業では、BtoBで行っていた内装事業とは別に仕入れ先のノウハウを活かしつつ、別軸の事業を作るという方向になりました。
「オーダーインテリアを揃えたECサイトの制作」ということで、ここから具体的にイメージを膨らませていきます。
お打ち合わせの内容をもとに必要情報の洗い出しと、申請までのスケジュールを作成させていただき確認しました。こちらは弊社からエクセルでの共有をさせていただきます。
申請書の作成に必要な情報をヒヤリングシートにて記載いただきます。その後、記載いただいた内容をもとに、弊社提携の「認定支援機関」のもとで申請書を作成いたします。
細かいやりとりを大幅に短縮させていただけるシートとなっており、お客様にも好評です。
申請にあたって必要な書類の一式をご指示させていただきますので、ご準備いただきます。
今回の補助金では、「新規性」が求められるためどんなビジネスモデルなのか?が、大切になってきます。
具体的な計画書の内容から、編集をしてブログでも読みやすい形式にしましたので、ぜひ申請イメージをご覧ください。なお、あくまで主語は申請者様(今回であれば内装工事会社 様)になります。
今までのビジネスモデルでは、大手飲食チェーン店・宿泊施設をターゲットにしたBtoB向け内装資材の販売を行っておりました。しかし今後はコロナ禍の影響によるリスクも考慮し、今までの強みも生かした「WEB + BtoCオーダーインテリア」という時代の変化に合わせたBtoC向けオーダーインテリアECサービスを展開することにより、既存のBtoB向け内装資材の販売事業とは全く異なる切り口で新サービスを展開していきたいという狙いです。
サービスの概要:
オーダーカーテン、家具を主な商材とした非対面で相談、購入できるECサービスです。
新型コロナウイルス感染拡大に伴い需要が加速した非対面相談およびBtoC向けECプラットフォームを構築し、ECサイト・ショッピングアプリを展開することで、従来の機会損失をカバーします。
ビジネスモデルとしては、下記のようなフローを辿って収益を上げるモデルになります。
①顧客による注文情報の入力
②条件を確認し、仕入れ先を選定・発注(弊社から仕入れ先へ)
③仕入れ先から顧客へ発送(仕入れ先から顧客へ)
④顧客リストへのプロモーション
性能的な優位性:
コロナ禍になる前は、実店舗に生地やサイズ感を見に行き、オーダーの詳細を店舗にいる店員さんと確認する事が主流でした。しかし現在は、直接店舗にいくことは敬遠され、実店舗でなく電話やメール等でやりとりするなど、顧客も商品イメージが湧きづらいだけでなく、往復のやり取りなど手間がかかります。そのため、こうした顧客ニーズを満たすECサービスを展開することで、より時間をかけずに好みのオーダー家具・カーテンを注文することができ、コミュニケーションコストも減らすことが可能なります。
収益性:
オーダーインテリアショッピングサービスの先駆けになることで、全国のBtoC消費者にアプローチを行い、新規顧客の獲得が見込めます。またサイトやアプリの会員になってもらうことで、長期的なリピーターになりやすく、中長期的に安定した収益が見込めます。
導入する設備:オーダーインテリアショッピングサービス(ECサービス)
技術:
・システム構築
・顧客側ユーザーインターフェース:顧客が商品ページの閲覧、在庫状況の確認、商品の検索、オーダー家具
・カーテンの注文情報入力、マイページの閲覧(発送情報、カード情報等)、オンライン接客の対応可能日時がわかるカレンダーフォーム
・データーベース:顧客の入力情報、決済情報、商品在庫情報、カレンダーフォームの入力情報
・メールの自動送信:会員登録・購入・発送時の自動送信メール、フォーム入力情報の自動送信
・決済機能:アプリ・サイト上での決済機能
この章ではCLANEが開発に着手するにあたって、どんな制作工程やイメージをしているのか?を詳しく解説していきます。
弊社はデザインのパートナーとして、下記のような工程でお客様の問題解決のお手伝いをさせていただいております。
順番としては、抽象的な企画からより具体的なコーディングになっていきます。今回のECサイト制作も例外ではなく、このデザインの段階モデルに沿って作成させていただきました。
この順に沿って、今回の事例に当てはめて考えていきます。
今回の企画で決めるポイントとして、下記が上がります。
まず最初に戦略の部分についてです、特にエンドユーザーのニーズ、悩み、痛みに合わせた課題とその解決戦略を考えていきます。
今回はお客様の仕入れ先が限定されているため、ボトムアップで考えていきました。家具の中で特に比較的安価かつ高品質なオーダーカーテンの販売に強みを持っています。
ミーティングではこのように議論を重ねていき、人物像や購入タイミング、購入までのシナリオを考え、解決する課題をあぶり出していきます。
今回であれば作成できた企画の一部は、下記のように決まりました。
コンセプト:欲しいカーテンが見つからない人が、納得する商品を見つけ購入することで解放感を得られるECサイト
ペルソナは下記の通りです。
ペルソナの流れ(購入までのストーリー)は下記のようにあぶり出されました。
※既に探し回って疲れているので、ストレスを与えずに情報が得られて、十分な情報を与える必要がある
※ 写真・クチコミ・説明文・コピー・サイト設計・検索機能などの手段により手に入る
また、要件定義では実際にこのECサイトに必要な機能をお客さんからのヒアリングデータをもとに定義行います。その後、具体的なサービス設計として集客から購入、その後のフォローまでの流れで必要な箇所を洗い流していきます。
現在は、こちら作業工程より先は作業中になります。そのため、解説がメインになる点ご了承ください。
デザインでは、企画を元に実際のECサイトのデザインデータを作成していきます。
具体的な作業工程としては、下記の通りです。
今回は、一部機能要件が固まっていなかったため、こちらを確定させてサイトマップの作成を行いました。
ここから各ページに関して、ワイヤーフレームとデザインの作成していきます。ワイヤーフレームとは、各ページのレイアウトを決める設計図のようなものです。
まずこちらを作成して、ビジュアルデザイン制作に取り掛かります。
デザインで制作された内容に基づき、システム実装を行っていきます。
今回は、システムの要件を定義されており②のデザインができている前提になります。
具体的な作業工程としては、下記の通りです。
システム設計では、プログラミングの設計を行います。デザインはユーザー側からの視点でしたが、システム設計においてはプログラムやデータベース設計など、開発者側からの視点でシステムを設計します。
コーディング・システム実装については、その名の通り、実際に担当に別れてシステムを実装していきます。一般的にイメージされるような「プログラミング」をしていきます。
最終的にそれが動作するかのテストを単機能、そして総合で動くかのテストの2段階で行い完成します。最終チェック終了時には、お客様にもテストしていただきます。
本記事の補助金部分に関しては、経済産業省「認定経営革新等支援機」の99.9株式会社の監修のもと制作されたコンテンツになります。
CLANEでは、本機関と連携して「事業再構築補助金」をご検討しているお客様のお手伝いをしていきたいと考えております。
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