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プロジェクト支援事例

AI Consulting

散在した顧客データの統合とマーケティング自動化基盤の構築

見込み客は増え続ける一方、その情報はWebフォーム・展示会の名刺・問い合わせメール・各担当者のメールボックスへバラバラに蓄積され、「誰が・どの見込み客と・どこまでやり取りしたか」を会社として把握できない状態でした。本プロジェクトでは、分断・属人化していた顧客データを1つの顧客マスターに統合・集約し、その上でメール育成までをAIで自動化する基盤を構築。点在していた情報資産を、担当者の記憶や手作業に頼らない「再現性のある仕組み」へと変えました。

クライアント

非公開(BtoB専門サービス業)

業界

BtoB専門サービス

提供サービス

AIエージェント開発マーケティングオートメーション顧客データ統合(名寄せ)システム連携・MCPクラウド基盤構築

支援形式

伴走型開発(要件定義〜MVP〜継続改善)

プロジェクトのテーマ ― データの「分断・属人化」を「統合・自動化」へ

このプロジェクトの出発点は、増え続ける見込み客の情報が社内のあちこちに散らばり、会社の資産として活かせていなかったことにあります。Webフォームの申込、展示会で集めた名刺、問い合わせメール、そして担当者個人のメールボックス――顧客との接点はチャネルごとにバラバラに蓄積され、同じ人物が複数の場所に重複して存在し、「誰が・どの見込み客と・どこまでやり取りしたのか」を全社で把握できない状態でした。

私たちが取り組んだのは、こうして分断・属人化していた顧客データを1つの顧客マスターへ統合・集約し、その上でメールによる育成までをAIで自動化することです。点在していた情報を「再現性のある仕組み」に変え、担当者の記憶や手作業に依存しない営業基盤を構築しました。

Before 分断・重複・属人化 Webフォーム 展示会の名刺 問い合わせメール 各担当のメール AIで名寄せ・統合 After 統合・自動化 統合顧客マスター 重複を排除し1人に名寄せ AIメール育成(自動) 最適な文面・タイミングで配信
図1:チャネルごとに分断・属人化していた顧客データを、1つの顧客マスターに統合し、育成までを自動化

クライアントの課題

リードがチャネルごとに分断し、重複していた

Webフォーム・名刺・問い合わせメールといった獲得チャネルごとに顧客データが別々に管理され、相互に連携していませんでした。その結果、同一人物が複数のリストに重複して登録され、ある顧客が「過去に別の接点で既に商談していた」ことに気づけない、といった事態が頻発。リスト全体を俯瞰して優先順位をつけることができず、本来アプローチすべき見込み客への対応が後回しになるなど、機会損失につながっていました。

マーケティング対応が担当者の頭の中で属人化していた

「誰に・いつ・どんな内容で連絡したか」「次に何をすべきか」といった判断は、各担当者の記憶と経験に依存していました。フォローのタイミングや文面は人によってばらつき、対応漏れも発生。担当者の異動や退職のたびに顧客との関係性やノウハウが失われ、組織として一貫した育成ができていませんでした。

提供したソリューション

「散らばったデータを集める」「集めたデータを正しく統合する」「統合した上で育成を自動化する」という3つのステップで、属人的な営業活動を仕組みに置き換えました。

構築したマーケティングオートメーション基盤 獲得チャネルフォーム/メール 自動名寄せ重複統合 統合顧客マスター単一の顧客像 AI育成・配信自動返信/ステップ 効果計測開封/クリック 技術スタック NestJSPostgreSQLRedis / BullMQAIアシスタント・MCP
図2:獲得から効果計測までを一気通貫で自動化。非同期ジョブ(Redis/BullMQ)で大量配信もスケール

あらゆる獲得チャネルを1つの顧客マスターへ統合

項目を自由に設計できるフォームビルダー(サイト埋め込み/URL付きホストページ)で、Webからの獲得をまず1か所に集約。さらに全フォームを横断し、メールアドレスや電話番号が一致する申込を自動的に1人の顧客として名寄せする統合マスター(顧客マスタ)を構築しました。重複は自動的に排除され、CSVでの一括入出力にも対応。バラバラだった顧客データが、常に最新の「単一の顧客像」として一元管理される状態を実現しました。

メールのやり取りまで自動で顧客化し、接点を取りこぼさない

Gmail/Microsoft/IMAP のメールボックスを連携し、日々やり取りしている相手を自動的に顧客データへ取り込む仕組みを実装しました。メール本文は保存せず、連絡先とAIが付与した関係性ラベル(取引内容・担当・やり取りの濃さ)だけを記録。フォーム由来の顧客と名寄せ統合することで、フォームに出てこない「実際の商談相手」までを取りこぼさず、顧客との接点の全体像を一枚に束ねました。

属人性を解消するAIメール育成の自動化

統合した顧客データを土台に、メール育成を自動化しました。受信者ごとに最適化した文面をAIが生成し、申込直後の自動返信、N日後のステップ配信、条件成立やリンククリックを起点とするトリガー配信を、非同期ジョブ基盤(Redis/BullMQ)でスケールさせながら確実に実行します。担当者は配信設定を一から組む必要がなく、画面内のAIアシスタントに「このフォームの自動返信を設定して」と会話で依頼するだけで、操作そのものをAIが代行。これにより、人によるばらつきと対応漏れをなくし、誰がやっても同じ品質で育成が回る状態にしました。

構築したシステム

バックエンドは NestJS + TypeORM、データストアは PostgreSQL、配信の非同期処理は Redis/BullMQ で構成し、大量配信にも耐える基盤としました。Docker Compose によるコンテナ運用と nginx リバースプロキシ/TLS で安定稼働を確保。加えて、画面操作を会話で代行する「AIアシスタント」と、手元のAI(Claudeなど)から顧客データを安全に参照できる read-only の MCP サーバーを実装し、現場が自然言語で運用・分析できる体験まで提供しています。

プロジェクトの成果

顧客データの一元化

チャネルごとに分断していた顧客データが単一の顧客マスターに統合され、重複が排除されました。「この見込み客とこれまでどんな接点があったか」を誰でも即座に把握でき、会社の資産として顧客情報を活用できる状態になりました。

マーケティングの自動化と再現性

獲得から名寄せ・育成・効果計測までが1つの基盤でつながり、手作業に頼っていたフォロー・育成が自動で回るようになりました。配信設定もAIアシスタントへの会話で完結し、施策のスピードと再現性が大きく向上しました。

属人性からの脱却

対応履歴と次のアクションが仕組みの中に蓄積されるため、担当者の記憶に依存しない運用へ移行。異動・退職による関係性やノウハウの喪失リスクを抑え、組織として一貫した顧客育成ができる体制を確立しました。

一元化

分断データを単一顧客マスターへ統合

自動化

獲得→名寄せ→AI育成を仕組み化

脱・属人化

記憶と手作業に依存しない運用へ