事業が段々と拡大していき、コーポレートサイト以外にもサービスサイトを制作すべきか、悩ましい…。
そんな方に向けて、コーポレートサイトとサービスサイトを分けた事例や、分ける目安を紹介していきます。
サービスサイトを制作するメリット・デメリット、制作会社に発注する際の流れも併せて紹介していきます。
サービスサイトを分けるかどうか、迷っている方はぜひご覧ください。
コーポレートサイトとサービスサイトを分ける明確な基準はありません。しかし経験上、下記のようなケースに該当する場合はサービスサイトを分けるケース多かったです。
それぞれ解説します。
会社とサービスで、ブランディングや見せ方が異なることが多いからです。
弊社サービスである「CLANEインターン型実践講座」を例に解説します。このサービスは、別のサービスサイトに分けて制作しています。
これはターゲットがBtoC向けの教育事業と、BtoB向けのデザイン・システム開発の事業と異なるためです。
BtoB向けのターゲット設定に関しては、下記に詳しく紹介しているのでご覧ください。
企業とサービス名が異なる場合、企業のブランディングとサービスのブランディングが変わってきます。
サイトを分けることで、ユーザーに訴求しやすいサイトが制作できるといえるでしょう。
複数サービスを提供している場合は、分けるケースが多いです。1つのサイトにすると、各サービスのページ数も含まれてサイトページ数が膨大になってしまうからです。
結果としてユーザーに、「ユーザーのほしい情報に辿り着きにくい不便なサイト」というイメージに抱かれてしまいます。
コーポレートサイト以外でサービスサイトを制作することで、複雑な情報を整理して掲載可能です。
下記のようなケースでは、コーポレートサイトとサービスサイトを統合することが多い印象でした。
それぞれ解説します。
小規模事業者様で多いケースですが、集客がコーポレートサイトから確立されている場合、統合したままにするケースが多いです。
現状で問題ないのに、新しく作るか!という状態です。
こうしたケースの対処法は、目的応じて変わるかと思います。会社として複数の事業を持たない場合は、このままで問題ありません。
しかし、事業拡大や複数サービスを運営するの可能性がある場合は、前述した分けて行った方が良い理由が出てきます。
しばらくの間、現状の事業運営から変更する予定がないケースは、このままで。
計画が変わりそうな時に、分けよう!くらいの方が多い印象です。
こちらも小規模事業者様で多いケースです。費用や人員を確保できない場合は、分けない方がいいでしょう。
資金調達をして先行投資をかける場合を除き、費用や人員ができない事業状況であれば、分けてもリターンが少ないとも考えられます。
こうしたお客様は、まずはコーポレートサイトに統合した形でスタートし、スモールスタートでサービスを軌道に乗せてから再度お問合せいただくことが多いです。
自社及びサービスの知名度が低く、これから事業拡大をしたいと考えているケースに多いです。2つのサイトに分けたところで、中途半端に認知を分散させてしまうという判断に至るからです。
この場合では、1つのサイトに統合することで、まずは認知度をコーポレートサイトに集約していくことができます。
結果として、ドメインパワー等の獲得につながるため、今後の集客がやりやすくなるかもしれません。
なお、コーポレートサイトでのSEOやドメインパワーに関しては、下記にまとめましたのでご覧ください。
自社の認知度を上げたい場合は、サイトを集約させるのは有効な手段かもしれません。
コーポレートサイトとサービスサイトを分けるメリットとデメリットを紹介します。自社がコーポレートサイトとサービスサイトを分けるべきかの判断材料にしてください。
コーポレートサイトとサービスサイトを分けるメリットは以下の通りです。
それぞれ解説します。
コーポレートサイトとサービスサイトのターゲットが異なる場合、分けて制作すれば、集客効率を上げられます。ターゲットの訴求に特化したサイトを制作できるからです。
例えばサービスについて知りたいユーザーに会社概要や社員紹介といった情報は不要です。ユーザーの購買意欲を刺激するコンテンツを制作すれば、ユーザーの興味関心を惹けます。
サービスサイトに、他社とのサービス比較や強みなどのコンテンツを計差すれば、ターゲットは自社サービスに興味関心を持ちやすく、訴求に特化したサイトを制作できます。
コーポレートサイトとサービスサイトのブランディングが異なる場合、サイトの棲み分けができます。
例えば、コーポレートサイトのターゲットが、50代の男性、サービスサイトのターゲットが、20代女性だとすれば、各ターゲットに向けてアピールするデザインやコンテンツは異なります。
企業とサービスでターゲットが異なる場合、分けて制作すれば、企業のブランディングとサービスのブランディンができます。
コーポレートサイトとサービスサイトを分けるデメリットは以下の通りです。
それぞれ解説します。
コストが2重に掛かることが上げられます。
とはいえ、コーポレートサイトにサービスページを設置するにも費用がかかるため簡単に比較してみます。
コーポレートサイトの配下にサービスページを追加するのに20万円程度の規模だとしたら、サービスサイトにした場合は5,60万円程度はかかるでしょう。
約2~3枚程度の価格帯になるのではないかと考えられます。
コーポレートサイトとサービスサイトを分けると、サイト管理の手間が増えるデメリットが出てきます。
コーポレートサイトの管理だけでなく、サービスサイトの管理もする必要があります。自社にコーポレートサイトとサービスサイトの管理に対応する人的リソースがあれば、問題ありません。
コーポレートサイトとサービスサイトを分けると会社の知名度を上げにくいです。サービス名での検索が多いためです。
例えば、ある商品の名前はわかるが、それを製造している会社名まで知っている人は少ないです。商品の情報中心に掲載するサービスサイトでは、会社名まで確認する人は少ないため、自社の知名度を上げにくいです。
ここではコーポレートサイトとサービスサイトの違いを紹介します。以下は各サイトを表にまとめたものです。
コーポレートサイト | サービスサイト | |
目的 | ・採用活動の促進
・サービスや商品の集客 |
・サービスや商品の集客 |
ターゲット | ・顧客
・求職者 ・取引先 ・投資家 |
・見込み顧客 |
必要な要素 | ・会社概要
・企業理念 ・商品やサービスの紹介 ・実績/導入事例 ・お知らせ/ニュースリリース ・お問い合わせフォーム ・個人情報保護方針 ・サイトマップ ・採用情報 ・よくある質問(FAQ) ・社員紹介 |
・商品やサービスの詳細な紹介
・値段 ・強み ・機能 ・実績/導入事例 ・他社との比較情報 ・お問い合わせフォーム ・よくある質問(FAQ) ・会社概要 |
参考:株式会社ランディックス
コーポレートサイトとは、誰もがアクセスできる「企業の名刺」のようなホームページです。企業がどんな会社で、どんな商品を扱っているかなどの情報を掲載します。
コーポレートサイトの目的は、「企業の存在意義を伝えて、ステークホルダーとの信頼関係を構築すること」です。
例えば、求職者に自社の情報を提供する際、求人媒体を使用するかと思います。しかし求人媒体では必要最小限の情報しか掲載できません。コーポレートサイトであれば、抽象的でイメージしづらい企業の存在意義などを図解や写真を用いて紹介できます。そうすれば、自社に興味を持ち、共感する人材を集めやすくなります。
具体的なコーポレートサイトの目的に関して知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
コーポレートサイトは誰でもアクセスでき、それぞれのユーザーが欲しい情報は異なります。そこでコーポレートサイトに必要なコンテンツは、企業に関する幅広い情報になります。
具体的には以下のコンテンツが挙げられます。
上記以外でも、社員ブログや代表者メッセージなどを掲載する場合もあります。会社によって掲載すべきコンテンツは変わります。
参考:Chatwork
サービスサイトとは、自社商品・サービスに関する情報を中心に掲載しているホームページです。
サービスサイトも目的は、主に見込み顧客に対して、自社商品やサービスの認知度を高め、教育し興味を持ってもらい、お問い合わせや購入などの集客につなげることです。
例えば、ある商品に関して詳細な情報や、他社との比較情報を掲載すれば、見込み顧客は商品を購入した際のメリットをイメージしやすく、興味を持ちやすくなります。
サービスサイトは見込み顧客がターゲットです。ターゲットが商品やサービスを購入しやすくなるコンテンツを掲載する必要があります。
具体的には以下のコンテンツが挙げられます。
商品やサービスを利用するイメージが湧きやすいコンテンツでターゲットを教育する必要があります。
どこに気をつけて、サービスサイトを制作会社に依頼すればいいかわからない方のために、ここでは自社の望むサービスサイトを制作会社に依頼するコツを紹介します。
それぞれ解説します。
サービスサイト制作を依頼する際は、制作にかけられる予算を明確にしましょう。サイトの機能やページ数などのサービスサイトの仕様によって費用は大きく変わります。費用を明確に制作会社に提示すれば、予算内での最大限の提案内容を出しやすくなります。
例えば「予算は100万円で、この範囲内で制作してほしい」のように具体的な金額を提示すると良いです。
自社がどんなデザインのサービスサイトを制作したいのか、そのサイトにはどんな機能が欲しいのかをまとめておきましょう。制作会社との打ち合わせ時に伝えれば、スムーズに制作を進行しやすくなります。
例えば、「カレンダー機能が欲しい」「トップページでインパクトを与えたい」などを提示すれば、その要望に沿ってデザインのプロである制作会社がクライアントの望む以上のサイトデザインを提案しやすいです。
どんなイメージのデザインにしたいのか、お問合せボタンなどの機能が欲しいかをまとめておけば、クラインアントのイメージに沿ってサイト制作を進められます。
サービスサイトのターゲットを決めましょう。あるいは既にお客様がいる場合は顧客データをまとめておきましょう。ターゲットによって訴求しやすいサイトデザインは異なります。
例えば、男性や女性、20代、50代ではそれぞれ、好みが分かれます。つまりターゲットによって好みのデザインや使いやすいデザインは変わります。
サービスサイトに訪れるユーザーを絞れば、訴求しやすいデザインを提案しやすくまります。
ここではコーポレートサイトとは別に、サービスサイトを制作している企業事例を紹介します。どんなサービスサイトがあるか、自社もサービスサイトを制作すべきかの判断材料にしてください。
CLANEインターン型実践講座は、株式会社CLANEが運営するインターン型のWEBデザイン講座のサービスサイトです。同社は、コーポレートサイトやキャンペーンサイトランディングページを制作しています。同社のコーポレートサイトとCLANEインターン型実践講座ではターゲットが異なります。
同サービスのサービスサイトは、1つのページでメリットや講座受講の流れ、カウンセリングの申し込みまでを掲載しています。またインターン受講生の声を掲載し、ターゲットと同じ状況のユーザーの自分ごと化につながるコンテンツを掲載しています。ユーザーに自社サービスの理解を深め、お問合せにつながる作りになっています。
ミスタードナッツは、株式会社ダスキンが運営しているドーナッツチェーン店のサービスサイトです。同社は、清掃業の印象が強いですが、外食産業にも展開しており、各事業のターゲットやブランディングが大きく異なるため、コーポレートサイトとサービスサイトを分けています。
ミスドでお馴染みの「ポン・デ・ライオン」などのキャラクターと一緒に楽しめるコンテンツ「ポン・デ・ライオンの森」やミスタードーナツで販売されたドーナツやグッズの歴史を知れるコンテンツ「misdo図鑑」などが掲載されており、ユーザーのミスタードーナツ像を構築するのに役立てている。
kintoneは、株式会社サイボウズが提供している、WEBデータベース型の業務アプリ構築クラウドサービスです。同社は、kintone以外にもサイボウズOfficeやGaroonなどのサービスサイトを運営しています、どのサイトも、それぞれ細かくターゲットが異なるため、切り出しているのが伺えます。
部署別の使い方や用途別の使い方のコンテンツを掲載し、ターゲットに同サービスを使用したときのイメージの構築を手伝い、理解を深めて、サービスの興味につなげています。トップページにはユーザーのサービスへの理解、興味を惹かせる情報を掲載し、集客に繋がりやすい構成になっている。
オムロン制御機器は、株式会社オムロンが提供している、制御機器事業のサービスサイトです。同社は、この他に、電子部品事業・社会システム事業・ヘルスケア事業のサービスサイトを制作しており、ターゲットが異なる事業だからこそ、切り分けて運営しているのが伺えます。
同サービスで会社の問題解決ができるのをユーザーに伝えるコンテンツを掲載しています。例えば、機械安全に適応できる制御システムで加工機の稼働率向上と設計工数の削減を実現など具体的な解決策を提案したり、導入事例を紹介しユーザーを教育するサイトになっています。
CSStreamは、株式会社富士電機ITソリューションが提供している、コールセンター向けの管理システムです。同社は、数多くの商品やサービスをコーポレートサイトで紹介しています。その中でも、ターゲットが異なるため、同サービスをサービスサイトに切り分けている印象を受けます。
選ばれる理由として7つのサービスの強みを紹介するコンテンツを掲載しています。例えば、20年で10万人のユーザー数などの実際の数字を使用して、ユーザーへの信頼を構築しています。また導入までの流れを紹介すれば、お問合せの敷居が低くなります。自分ごと化に繋がりやすいコンテンツが掲載されています。
株式会社CLANEは、東京都千代田区を拠点に活動するWEB制作会社です。ヒアリングを重視し、お客様のニーズに合わせた企画、ユーザの利便性を意識したサイト制作を心がけています。またクリエイティブだけでなく、SEOやMEOといったWEBマーケティングの仮説立案から施策実行までをサポートいたします。お客様のご希望やご予算に合わせたコーポレートサイトやサービスサイトのご提案をいたしますので、お気軽にお問い合わせください。
この記事の後によく読まれている記事